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Weeklyコース~ 嚥下コース ③ ~ 復習&予習

内容: 姿勢制御と嚥下機能

テーマ:嚥下 × 姿勢 × 神経機構

実施予定日:2016年5月24日

前月は、嚥下×姿勢×バイオメカニクスと題して、舌と舌骨の土台となる頚部に着目し、その運動性を構築することで、嚥下機能にどのような影響を及ぼすかを講義しました。

実技では、背臥位から胸郭をハンドリングすることで、頭部のコントロールが行いやすくなることを体感して頂きました。頭頚部に対して、単に関節可動域練習やストレッチを行うだけでなく、より安定した体幹の上に頭部を位置させることで、嚥下にとって重要な舌骨周囲筋の機能発揮しやすくなります。また、この治療プロセスを経由することが嚥下器官の運動性を構築する上で有利になることを提案しました。

加えて、嚥下を治療する上では、これらの運動をコントロールしている神経メカニズムや嚥下中枢(CPG)といった中枢神経系の働きを理解する必要があります。

嚥下は、単に末梢への刺激だけでなく、中枢からの刺激によっても誘発され、その2重の制御によってCPGの活動が調整されると言われています。

特に後者においては、嚥下関連皮質や皮質延髄(核)路といった皮質・皮質下の障害により、嚥下の閾値が上昇し、いわゆる嚥下反射が遅延します。

さらに、被殻出血等によって姿勢制御に関わる皮質網様体路の障害を併発した場合、より嚥下障害が重度化する恐れがあります。臨床では、頚部が固定的に作用していることを多く経験し、嚥下にとって不利な状況になっていることが想定されます。

そこで、嚥下コース第3回目では「惹起性=起こりやすさ」をキーワードに、嚥下しやすいシチュエーションを神経学的な観点からを解説し、姿勢制御との関わりついて考察する予定です。


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