Weeklyコース~姿勢制御と嚥下機能~予習・復習編
内容:姿勢制御と嚥下機能(予習・復習編)
実施日:2016年4月19日
テーマ:嚥下×姿勢×バイオメカニクス
前月より、Weeklyコース(全4回)姿勢制御と嚥下機能が始まりました。
初回は、臨床的な観察ポイントを「鰓弓(えら)器官からの進化」「手の発達」「情動」の3つの観点からまとめました。一見、関わりが少ないような不随意な現象が、実は嚥下機能と密接に関わっており、治療場面だけでなく日常生活の何気ない振舞いが嚥下の評価・治療のヒントになることを紹介しました。
今月は、嚥下×姿勢×バイオメカニクスと題して、嚥下特有のルールと「舌」「舌骨」「頚」といった鰓から分化した器官をバイオメカニカルな観点から解説します。
特に舌・舌骨は、筋によって連結し、互いに協働することによって咽頭部を制御しています。また、これらは直立姿勢を前提に進化してきたため、姿勢の崩れに強く影響を受けることが考えられます。
例えば、高齢者特有の円背姿勢で頭頸部が前方へ突出しているような身体のアライメントであれば、嚥下動態が変化し、誤嚥のリスクを高めている可能性があります。
そこで、嚥下コース第2回目では舌と舌骨の土台となる頚部に着目していきます。姿勢制御を背景に頚部の安定・運動性を構築することで、嚥下にどのような影響を及ぼすのかを講義し、具体的な方法を実技で提示していきます。