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i.Solution研究会 12/19 Reviewコース④

内容:姿勢制御と歩行

テーマ:①歩き始めのメカニズム

②立脚相のメカニズム

    ③方向転換

④脳卒中患者の特性

CPGの紹介です。

CPGとは、Central Pattern Generator:中枢パターン発生器と称され、自動的 にリズミカルな協同的動作を発生させる神経回路を意味し、脳幹と脊髄に存在します(Zhar et al, 2005. Grillner 1985. )。基本的な歩行リズムと筋肉の活動を発生するための役割があります。

CPGsのみでも歩行は可能であるが、要求される歩行スピードや障害物回避などの複雑な筋活動パターンを生み出すことは困難 で(Clarc, 2002)、末梢からの求心性入力によって活動は調整され、周期的な運動パターンを形 成することが可能となります(Clarc, 2008)。例えば立脚相から遊脚層への移行時に、CPGsを導くのは股関節屈筋の伸張感覚からの入力であると報告されています(Grillner 1978.)。

また近年ではリズミカル運動の生成にはCPGs内にリズム生成回路(Rhythm generation:RG)と パターン形成回路(pattern formation:PF)が存在することが示唆されています(RyBak et al, 2006 )。

臨床では

リズム生成回路

:トレッドミルで活性化が必要。脳卒中など神経疾患を持つ対象者では、リズムにも乱れが生じる事が見られます。

パターン形成回路

:運動量による調整が必要。この回路は出力の大きさに関するため、治療により感覚入力を行い、入力に伴った運動出力の調整が必要となります。

※反張膝のある患者に対し(12/29日内容を参照下さい)、トレッドミル歩行を続けるより、最初に運動療法による下腿三頭筋の活性化を行ってから、トレッドミルを行うほうが効率的な治療となる可能性が示唆されます。

「トレッドミル歩行と運動療法の使い分け」を考えるきっかけとなれば幸いです。


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