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i.Solution研究会 12/19 Reviewコース⑥

内容:姿勢制御と歩行

テーマ:①歩き始めのメカニズム

②立脚相のメカニズム

    ③方向転換

④脳卒中患者の特性

骨盤帯・腰椎における歩き始めのメカニズムについての紹介です。

前回のブログで、歩行開始について前脛骨筋と腓腹筋 / 体幹機能との関係で説明しました。

CoPを後方へ移動させるという逆応答現象を可能とするためには、体幹機能の安定性が重要となります。

今回は、骨盤・腰椎に関してです。セラピストの多くはこのエリアに対して非常に関心がある反面、論文数は少なく(歩行開始と骨盤帯に関してはほとんどありません)断言しにくいのが現状です。しかし臨床上、非常に重要なエリアでもあるため、1つの論文を参考に紹介を行います。

■結論から述べると

①歩き始める前に、降り出し側の脊柱起立筋の筋活動が高まる(図の2)に相当)

②立脚側へ重心が移動すると、骨盤・腰椎の立ち直りが生じる(図の3)に相当)

■解説です

歩き始めの際、CoPが後方へ移動することで体幹には立脚側前方への回転運動が生じる(倒立振子モデル)

その際、体幹を支えるために降り出し側の脊柱起立筋の筋活動が高まります。

立脚側へ重心が移動したら、降り出し側は足部のつまづきを防ぐために、骨盤・腰椎が立ち直ることで下肢の空間保持が可能となります。

■臨床

麻痺側下肢からの振り出しとなる

→麻痺側下肢での支持性が乏しく、非麻痺側下肢からの振り出しが困難

→治療では、麻痺側下肢のSingle Leg Stance(一側下肢の支持)を促す

麻痺側足部が引っかかる

→麻痺側骨盤・腰椎の立ち直りが困難

→治療では、骨盤・腰椎の選択運動を促す(まずは腰椎の前弯・後弯から)

■治療目標

非麻痺側下肢からのスイングを目指す


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