i.Solution研究会 12/19 Reviewコース②
内容:姿勢制御と歩行
テーマ:①歩き始めのメカニズム
②立脚相のメカニズム
③方向転換
④脳卒中患者の特性
立脚相のメカニズムと共に脳卒中後遺症者の歩行パターン分類の紹介を行いました。
特に強調したかったことは、「反張膝の原因=大腿四頭筋の筋力低下ではない」と言うことです。
もちろん大腿四頭筋の影響もありますが、膝関節は中間関節でもあるため、股関節と足関節からの影響も大きく受けます。講義では特に足関節の影響について説明を行いました。
筋電図を用いた研究では、足関節背屈筋及び底屈筋の筋力低下を有意に認めており、やはり足関節からの問題も考慮しなければいけないことが明確となりました。
臨床上、立脚時の背屈筋の問題はゲイトソリューションなど装具を用いて補完することは出来るため、底屈筋が特に重要となります。
その際、底屈筋といっても下腿三頭筋という概念では治療は上手くいきません。
理由として腓腹筋とヒラメ筋は立脚中期において機能的役割が異なり、膝関節には腓腹筋が屈曲、ヒラメ筋が伸展方向に作用します。
このため、セラピストは反張膝/膝屈曲位どちらの歩行パターンなのか明確に評価し、治療を行わなければいけません。
腓腹筋とヒラメ筋の機能的役割についてはまた後日、後述したいと思います。