i.Solution研究会 12/19 Reviewコース①
内容:姿勢制御と歩行
テーマ:①歩き始めのメカニズム
②立脚相のメカニズム
③方向転換
④脳卒中患者の特性
姿勢制御と歩行について上記4つの観点から講義と一部治療紹介を行いました。
特に方向転換については、2011年移行英語論文が何点か報告されているため、その紹介と臨床的示唆についてお伝え致しました。
ADLにおいて車いす⇔ベット間やトイレ動作時のトランスファーでは90度程の小さな方向転換が求められ、屋内歩行で廊下での方向転換などでは180度と大きな角度の方向転換が求められます。
つまり方向転換時の角度の違いがADLにおいては重要となります。
論文報告では大きな方向転換では中殿筋の筋活動が求められ、小さな方向転換では前頚骨筋や腓腹筋の活動が必要となると示唆さてています(J Neurophysiol 106: 280–290, 2011.)。
また失調患者やパーキンソン患者における方向転換の特性についても報告があり、失調患者では体幹の傾き角度が大きくなり、下肢は慣性の影響を受け左右に大きな方向転換となると示唆されています。パーキンソン患者では、左右+前後に大きな方向転換になることが示唆され、体幹の回旋制御の難しさが伺えます(Neuroscience. 2011 September 8; 190: 177–183.)。
以上の内容を踏まえ、2016年2月28日のReviewコース(実技編)を行いたいと思います。